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美智代の世界遺産紀行 ~目指せ500ヵ所!~ 京都在住の世界遺産研究家です。訪れた世界遺産は54ヵ国、412ヵ所。家族で旅した体験談を詳細にリポートします。

キュー王立植物園④ 1本の木から再生したカフェマロン

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ここでぜひ見たかった花の一つを見つけました。
モーリシャス原産のアカネ科で「ラモスマニア・ロドリゲシイ(英名 カフェ・マロン)」です。
取り立てて珍しい花には見えませんが、この温室の役割を象徴する秘話がありました。
1877年にモーリシャスのロドリゲス島で発見された後、絶滅したと思われていました。
しかし、1980年に島で1本だけ残っていた木が発見!!でも、1本では繁殖できないらしい。
ここに持ち込まれ、光や温度など自家受粉の実験が繰り返され、2003年に成功!!
実がなり、種が発芽し、2007年にモーリシャスに再び戻されたのです。
現在、80種の絶滅危惧種が持ち込まれているそうで、保存する研究が進んでいます。
とは言え、1種を蘇らせるのに20年以上もかかっています。気の遠くなる作業。
それでも、人間の開発によって絶滅しそうな植物を守るのは、人類の責任でもあります。
単に、珍しいとか美しいだけでなく、地球環境を守るために重要な温室だと分かりました。
◆キュー王立植物園(2003年登録)◆

058.gif<美智代のワンポイント> カフェマロンの場所は?
プリンセス・オブ・ウェールズ・コンサバトリーの熱帯雨林の部屋で見つけました。控えめな花なので、意識して見つけてください。職員さんに、優しく教えてくれますよ♪ その際、見たい花の写真を携帯やデジカメに予め取り込んで見せると、植物の英語名が分からなくてもOK!


by micho7E | 2014-08-21 09:49 | イギリスⅡ