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美智代の世界遺産紀行 ~目指せ500ヵ所!~ 京都在住の世界遺産研究家です。訪れた世界遺産は54ヵ国、412ヵ所。家族で旅した体験談を詳細にリポートします。

ミーソン⑦ レンガにこだわった理由とは?

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ミーソン⑦ レンガにこだわった理由とは?_f0019856_953587.jpg3つ目のポイントは、グループE~Fです。ここでは修復中の建物が見られます。色の薄いレンガが新しいもの。最近は、接着剤を使わず、レンガを丹念にすり合わせるという昔ながらの方法で修復されているそう。強度と美しさを保ちつつ、小さいレンガをはめ込んでいくのは、気の遠くなる作業だろうと思いました。日本でも、あちこちの社寺で修理が行われていますが、当時の人の苦労や技術の高さを再認識する良い機会でもあります。

ミーソン⑦ レンガにこだわった理由とは?_f0019856_955489.jpg崩れかけの遺跡を守ろうと、屋根がかけてありました。下の方は、レンガが朽ちて土になっています。でも、なぜ、石ではなくレンガなのでしょう。これほどの技術があれば、石の方が作りやすいはず。シヴァ神は破壊の神様。やがて崩れて土に戻るレンガは、破壊と再生を表す、つまり輪廻を表しているのかも・・・。
ミーソン⑦ レンガにこだわった理由とは?_f0019856_11222980.jpgTBS『The 世界遺産』では、こんな風に言っていました。
「レンガは大地を創造する土に、
   破壊と生命を象徴する火が加わってできる・・・」

レンガを造る行為そのものが、神にささげる儀式だったの? それで作った祠堂はチャンパ王国の信仰そのもの。考古学って面白い♪ そんな謎に思いを巡らせながら、蝉しぐれの森を歩いて、駐車場へと戻りました。
◆ミーソン聖域(1999年登録)◆
by micho7E | 2014-06-14 08:23 | ベトナム(ホイアン)