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美智代の世界遺産紀行 ~目指せ500ヵ所!~ 京都在住の世界遺産研究家です。訪れた世界遺産は54ヵ国、412ヵ所。家族で旅した体験談を詳細にリポートします。

ミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり

ミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり_f0019856_17443882.jpg崩れかけた遺跡を縫って山道を10分ほど歩き、9:30ギリギリにステージに到着しました。座席は団体客で埋まっていましたが、満席ではありません。聖山マハーパルヴァタの写真を背景にチャムダンスショーが始まりました。

ミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり_f0019856_17391349.jpgミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり_f0019856_17421028.jpg
民族楽器による演奏や伝統舞踊が約30分間、披露されました。
特に印象に残ったのは、赤いきらびやかな衣装でゆったり踊る3人の女性。
3人重なった様子は、奈良・興福寺の阿修羅像を思わせます。
指先や足先をピンと伸ばし、円を描くような動きは、カンボジアのアプサラに似ています。
遺跡に刻まれた女神の彫刻そのものでした。
※ダンスショーは9:30と10:30(まれに14:30)に行われ、これに合わせて訪れます。

058.gif<美智代の豆知識> アンコールとのつながり
チャンパ王国の歴史は、お隣のカンボジア・アンコール朝の最盛期と重なります。
ミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり_f0019856_11133452.gif12世紀、海上交易で蓄えたチャンパ王国の富を狙ってクメール人のアンコール朝が侵略を繰り返していました。チャンパ軍は水軍を率いてメコン川を遡り反撃。
トンレサップ湖で激突した様子が、バイオン寺院のレリーフに刻まれています。
短髪でスッキリ顔のクメール人に比べ、長髪で彫が深く、ぷっくり顔のチャンパ軍。
世界遺産を巡っていると、こういう歴史のつながりが分かった瞬間がたまらなく面白いです。

◆ミーソン聖域(1999年登録)◆ 
by micho7E | 2014-06-10 17:38 | ベトナム(ホイアン)