2014年 06月 10日
ミーソン③ 踊りに見るアンコールとのつながり
民族楽器による演奏や伝統舞踊が約30分間、披露されました。
特に印象に残ったのは、赤いきらびやかな衣装でゆったり踊る3人の女性。
3人重なった様子は、奈良・興福寺の阿修羅像を思わせます。
指先や足先をピンと伸ばし、円を描くような動きは、カンボジアのアプサラに似ています。
遺跡に刻まれた女神の彫刻そのものでした。
※ダンスショーは9:30と10:30(まれに14:30)に行われ、これに合わせて訪れます。
<美智代の豆知識> アンコールとのつながり
チャンパ王国の歴史は、お隣のカンボジア・アンコール朝の最盛期と重なります。
12世紀、海上交易で蓄えたチャンパ王国の富を狙ってクメール人のアンコール朝が侵略を繰り返していました。チャンパ軍は水軍を率いてメコン川を遡り反撃。
トンレサップ湖で激突した様子が、バイオン寺院のレリーフに刻まれています。
短髪でスッキリ顔のクメール人に比べ、長髪で彫が深く、ぷっくり顔のチャンパ軍。
世界遺産を巡っていると、こういう歴史のつながりが分かった瞬間がたまらなく面白いです。