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美智代の世界遺産紀行 ~目指せ500ヵ所!~ 京都在住の世界遺産研究家です。訪れた世界遺産は54ヵ国、412ヵ所。家族で旅した体験談を詳細にリポートします。

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_14145545.gifガイドツアーの始まりです。まず、工場の歴史や当時の作業風景を記録した映像が流されました。音声はフィンランド語ですが、字幕は日本語を選択。フィルムでは、「ダンボール」と言っていましたが、本の表紙や商品用の薄い箱に使われる厚紙を作っていました。その量は、1年間に2000トン!
ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_14153138.gifその後、砕木パルプ工場(↑右)と木材乾燥場(左)を見学。私達には、順路に沿った日本語の紙が渡されました。中は撮影禁止なので、展示資料の写真を交えて説明すると・・・

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_1562921.jpg川の上流から流れてきた丸太を馬を使って引き上げ、線路を利用して工場内に運びました。丸太を50cmに切り、機械で皮をはぎます。ここでは漂白剤を使っておらず、ナチュラルな色を出すため、皮をはぐ作業は重要でした。

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_1438569.jpgこれがフィンランド製の木を削る機械です(→)。今も実際に置いてありました。専門の担当者が8個の穴に木を入れて処理していました。電力は使わず、1964年まで水力で動いていたそうです。

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_1526158.jpg製品は、トロッコで乾燥室へ運ばれます。
床のあちこちにレールの溝が残っていました。丸太のかけらや皮屑を燃料にして高温で4日間かけて乾燥。最後に、ツヤ出しし、仕分けされ、欧州はもちろん、ロシアやアメリカにも輸出されました。面白かったのは、仕分室に1つの秤で51年4ヵ月働いたという女性作業員の足跡が残っていたことでした。

ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_14431554.jpgヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_14233526.jpgそれに、大聖堂を思わせる赤レンガの建物自体が素晴らしい!壁には「WERLA(ヴェルラ)」の文字や建設年「1893」がレンガで書かれ、尖塔の装飾も凝っています。ヴェルラ② ガイドツアーで納得、工場の価値!_f0019856_14295940.jpgネオゴシック様式というそうですが、単なる工場ではなく、デザインや材質にこだわって作った建物だからこそ価値があったのんでしょうね。
◆ヴェルラ砕木・板紙工場(1994年登録)◆
<美智代のワンポイント> ガイドツアー情報(2010年) 
開館日時:5月2日~9月12日 (火)~(日)10:00~18:00 定休日:月曜
ガイドツアー:10:00から1時間ごとで最終は17:00 フィンランド語
所要時間:50~60分 料金:大人7ユーロ
必ず、こちらのホームページで開館日時や場所を確認してお出かけくださいね!

by micho7e | 2010-08-17 16:17 | フィンランド