2014年 04月 04日
「がっかり遺産」は存在する?
「行ってみてがっかりした遺産はありますか?」
私はいつもこの質問の答えに苦慮します。
一見するだけでは、価値が分からないものがあることは確かですが、それがなぜ世界遺産かを調べ、価値を見つけた時に感動します。例えば、シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群がそうなのですが、世界遺産は決して見た目の美しさだけで登録されている訳ではありません。むしろ、それを考え、発見するところに面白さがあると思うのです。
「がっかり遺産」は誰が考えたのか知りませんが、とても浅い言葉だと思います。シドニー・オペラハウスもそうだと言う人がいますが、美しさに加え、歴史を知り、説明を聞き、感動を味わえば、きっとそんな感想は出ないはず。
最初の質問に対する私の答えはこうです。
「ありません。あるとしても、それは私の理解が足りないだけです。」